砂時計 米子匡司 中崎町にあるコモンカフェというカフェ/レストラン/イベントスペースのようなところで、砂時計を見ました。 砂時計は典型的に砂時計的な形をしたもので、ひっくり返すと、まず砂はくびれから落ちて底に跳ねて、壁までは届かないぐらいの半径でデタラメに飛び散っていきます。 後発の砂は、先客の砂とぶつかるために、だんだんと遠くまで飛ぶ事ができなくなり、やがて砂は中央からは少し距離を取って輪を描きはじめます。その半径は徐々に狭まって、ふとある瞬間から中心に山が作られはじめます。その瞬間ははっきり知覚できません。 山はある程度高くなると不規則に小さな雪崩を起こして、高さと半径を順番に広げていきます。 それらの状態が動的に遷移するのがとても気持ちよくて、何回でも見ていられました。 砂時計は一つ持っていた事があるんだけど、それはこういうふうに末広がりになっていなくて。 くびれの上下はストンと真っすぐ円筒になっていました。そのために砂の振る舞いが違って、こう興味を持たなかったのだろうと思います。 ただし、この砂時計はあかん事に、時々くびれにつまって砂が止まっていました。キッチンに置いてあったので、それはまずいと思います。