よそみ余所見

余所見は、見たり聴いたりした事と、それについて考えた事などを書くウェブサイトと紙の雑誌です。

第1号(249版)
2017年10月19日 16時40分33秒 発行

連載記事 

掲載日:2010-12-16 15:33:22

【連載記事】カラオケ(永田芳子)

カラオケ 永田芳子

知人とカラオケに行くのはけっこう好きだ。各自の選曲やカラオケになった際の楽曲のアレンジも見所だが、やっぱり一番興味深いのは声だ。
話すと歌うではだいぶ違っていて、普段特に気にもしていなかった声が急に良いものに思えたり、その逆があったり、いずれにしても新大陸発見、といった気分になる。コンサートに行ってMCが入ると、この人喋るとこんなふうなんだ、と得した感じがするのに似た面白み。

そもそも2つの事を1度にやるのが向いていないようで、話している相手の声に興味を覚えて聴き入っているとその内容から注意がそれる。話し方のクセやその人の鳴り方のようなものは聞き取れても会話としてはちぐはぐになり、「聞いてなかったでしょ!」と叱らせる破目になる。
かといって、聴いていたいから、と独り言を続けてもらう訳にもいかない。ひょっとすると歌というのは(話し声とは変わってしまうにしろ)その声をただただ聴くための良い手段の1つなのかな、と時々思う。

そういえば、自分の声が嫌いだ というのは割とよく聞く話で、書店に行くとやたら『好感を持たれる発声法』のような本が並んでいる時期があった。もしも美容整声外科なんてのが現れたらどうだろう。自分自身カラオケに行って、男性のいかついロックの曲が好きでもこの声ではどうにも間が抜けるので選曲から外すことは多い。もしその時ごとに、自分の望むような質感の声に取り換えられるとしたら、その手術を受けるだろうか。どうだろうか。


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