よそみ余所見

余所見は、見たり聴いたりした事と、それについて考えた事などを書くウェブサイトと紙の雑誌です。

第1号(249版)
2017年10月19日 16時40分33秒 発行

連載記事 

掲載日:2011-06-17 21:20:41

【連載記事】風穴展に弟たちといった(蛇谷りえ)

風穴展に弟たちといった 蛇谷りえ

国立国際美術館の風穴展の最終日、小学5年生の弟と中学2年の弟と3人でいく
。私はいろんな都合で2回ぐらい行った。最終日だし、いっしょに行きませんか?と声をかけたら、行く!と言ってくれて、実行することになった。
図工の時間で習ってるような美術作品じゃないと思うから自由にみてみてね、そんでどうしても意味分からんかったり、聞きたい事があれば声かけてね。って簡単に言ったら、中学2年の弟は美術が苦手らしく、なんだかうかない顔してる。でも来てくれただけでもうれしい。小学5年の弟は好きでもきらいでもない感じ。

はいってはじめは、中学2年生は早速げんなりしてた。笑。理解がどこに落とし込んだらいいかわからないようす。なんとなく、コレはこれで、と説明しても少し意味がわかっただけで、ピンとこなかったみたい。で説明を諦めた。小学5年の弟はなんか匂いをかぐように見渡してる様子。なにも話をしない。次に島袋さんの作品で、距離がぐっと近くなってた。輪ゴムを通す作品は、小学5年の弟は、さっそくやってみようとするけど、中学の弟はこわがって途中で諦めようとして、やいやいいいながら、やってみろよーと誘導して、輪ゴムが通ってよろこんでた。
次に箱から話が聞こえる作品をみていたら、中にラジオがはいってるな、って2人とも反応して、何を話してるかな?と聞いていると、小学5年の弟が「人生やな」とぼそっと言った。そのあと別の人が「愚痴やな」とぼそっと言った。

次にGonZoの部屋にいったら、たまたまシルクでTシャツを作っていて、たまたま持ってたレインコートに記念に刷ってもらったら、小学5年の弟も刷ってもらうとシャツを脱いだ。変わりにわたしのパーカーを貸してしばらくシャツを乾かした。Gonzoの展示物や映像を弟たちはずっと見てた。あれがなにかとか、言葉にせずに、居心地よさそうに見てた。次に、プレイの雷の作品に、中学2年は「雷!」と声出して驚いてた。「しかも10年以上やで」と兄弟で笑った。ドキュメント映像をしばらくみてた。

あと、クッションのあった部屋は居心地よかったのか、座って休憩がてらじっとみて、最後はささーとながめていった。最後にカメ先生と出会う。カメ先生は小学5年が気にいったみたいで、中にはいって近づいて声かけて遊んでたら、カメ先生は嫌がって逃げて、しまいには空の中にはいった。小学5年は動物がすきだけど、動物にはよく逃げられる。なにか、興奮というか、パワーがあふれてるせいだと思う。

最終日というのもあって、Gonzoが最後にパフォーマンスがあったので見る事にした。弟たちはそれぞれバラバラにすわって、声だすこともなくじっと最後までみてた。パフォーマンスが終わったあと、中学2年は満足そうに、「すごーすげー」の連発してフラフラして、小学5年は真似して早速中学2年の弟に体当たりして暴れてた。その気持ちわかる。閉館時間になった美術館のざわついた中で、3人でGonzoしながら帰った。


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