よそみ余所見

余所見は、見たり聴いたりした事と、それについて考えた事などを書くウェブサイトと紙の雑誌です。

第1号(249版)
2017年10月19日 16時40分33秒 発行

連載記事 

掲載日:2011-10-09 10:04:41

【連載記事】救急車はタクシーじゃない、的な(山本握微)

救急車はタクシーじゃない、的な 山本握微

 先日のある夕方、僕は所用で阿倍野区役所の駐車場にて車を待たせていた。ようやく用事を終えて、車に乗り込んだ。運転手は、友達の伯母さん。車に乗ってから気づいたけれど、駐車場内に救急車が来ていて、救急隊員と一人の男がなにやら押し問答している。
「あれ、何かあったんすか」
 友達の伯母さんは一部始終を見ていた。
「あの救急車、2度目やねん。あの男が、足をくじいて動けない、っつって救急車を呼んで断られ、もっかい呼んでまた来て同じことしてる。救急側も、全然内部で連絡取れてないな。また3度目も来るんちゃうん」
 はあ、なるほど。これが「救急車をタクシー代わり」というやつか。男は、まだそこそこ若く、ぴんぴんしているように見える。身なりは、汚い。救急隊員に対して、凄んでいる。でも、本当に足を挫いたのかもしれない。しかし、タクシー代わりっつっても自宅や目的地に運んでくれるわけではないだろう。夜なら宿代わりだが、まだ日も暮れないうちに、異様な光景だ……
 そんなこと考える間もなく、車は発進して、道路に出た。そこでやっと気付いた。
「あ、あの人、いつぞやの【宇宙人は出て行きましょうね】の人だ」
http://yosomi.jp/article.php?id=160


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