よそみ余所見

余所見は、見たり聴いたりした事と、それについて考えた事などを書くウェブサイトと紙の雑誌です。

第1号(249版)
2017年10月19日 16時40分33秒 発行

連載記事 

掲載日:2012-09-19 10:39:57

【連載記事】動物のこと(藤井菜摘)

動物のこと 藤井菜摘

この夏は夕立と雷の日が多いです。ムーミンに出て来るニョロニョロは夕立と雷のときに群れるらしくて、だったらこの夏はニョロニョロ異常発生の夏かもしれない。ニョロニョロみたいな生き物が今この世界にもいたら、こんな日はあのへんやそのへんで群れていて、水たまりがそこここにできてるみたいにそのへんで群れるんだろうか。「ああ、今日は雷雨がすごいから、ニョロニョロあんなに群れてるよ」なんて季節の会話のひとつになるんだろうか。でも、ムーミンママによるとニョロニョロの話しをするのはあまり上品でないらしいから、やっぱりあまり話題にはあげないほうがいいかもしれない。

ちょっと前に、なんかのきっかけでシベリアオオヤマネコという猫の画像を見ました。また別のタイミングでマヌルネコという猫の画像を見ました。どっちの猫も、体のバランスが私の知っている猫のそれと違って、それがなんか見ていてちょっとドキッとして実際に見てみたいと思い、王子動物園に行ってきました。動物にはあまり興味がなくて、動物園に行ってみたいと思ったのは初めてでした。動物はいろんな見た目のやつがいるけど、見た目にドキッとするのとそうでもないのがいて、その違いってなんなんやろう。オオアリクイやヤマアラシはドキッとするけど、ホッキョクグマやサル科はあんまりドキッとしない。単純によく目にしたことあるかどうかなんかな。オオアリクイを見ているとなぜか兄のことを思いだしました。一緒に行った友達は実家に動物がいたりして動物が好きな人で、動物の脱糞するところを見るのが好きだと言っていました。表情もいいし、出てくる所もいいと。私はそこに注目したことがなかったけど、何せその友達がとても楽しそうにその話をするので、その日はそこにも注目しました。種類は忘れたけどサル科のところでサルがすごい高いところから脱糞するのと、ペンギンが泳ぎながら脱糞するのを見ました。ペンギンの水槽は日差しがよく入るようになっていて、薄い水色のなかにペンギンがフワッと脱糞すると、キラキラしていました。シベリアオオヤマネコとマヌルネコは残念ながら裏の小屋にひっこんでいて、すごく遠目にしか見れませんでした。また冬毛のときにでも見に行きたい。

少し前に、京都の山奥の廃校でとても大きな蛾を見ました。昔、よく山奥のサービスエリアなんかで夜ガラスに止まっているのを見たと思うのだけど、大人になってから見なくなっていたので、あれは幻か記憶が誇張されているかなのかと思っていたのだけど、ほんとうに大きいのはいました。たくさん校舎の壁にとまっていました。 早朝、カラスがその蛾をくわえてビュンと飛んで、街灯の上に止まったのを見ました。動物の補食シーンはドキッとすますが、黒いカラスが黄土色の蛾をくわえているのは、色合いも印象的でした。黒と黄色は視認度の高い組み合わせだとそういえば学校で習いました。

今生活してる環境で路上で生活している動物は種類にしたらいくつくらいなんやろう。私が良く目にするのは猫、イタチ、雀、鳩、イタチ、蝉、ゴキブリ、ねずみかな。もう少しいるんやろうけど、そんなにノシノシ歩いてはなくて、私はあまり動物が得意ではないので暮らしやすいっちゃ暮らしやすいんだけど、ニョロニョロとかシベリアオオヤマネコとかがそのへんをうろうろしてる世界を想像すると、なんかこんなに動物に出会わない環境はちょっと極端なような感じもします。


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