よそみ余所見

余所見は、見たり聴いたりした事と、それについて考えた事などを書くウェブサイトと紙の雑誌です。

第1号(249版)
2017年10月19日 16時40分33秒 発行

連載記事 

掲載日:2013-07-23 07:40:03

【連載記事】水郷祭をみた(蛇谷りえ)

水郷祭をみた 蛇谷りえ

この町の昔からある夏祭りが水郷祭。今年で3回目。毎年おなじように水郷祭が開催される前、およそ1ヶ月間ぐらいは、花火の準備で男たちがあわただしく、女たちは、灯籠の準備とか、当日くるお客さんの準備とかで、忙しそう。同じ町にいる自分でさえ、どこかそわそわしている。当日は、屋台を出そうとたくらみつつも、あんまりしんどいのは嫌だから適当にしてたけど、みんなの様子をみてると、なんだか、気持ちが騒がしくなる。
水郷祭に対するみんなの浮き足立った雰囲気、町の人が一気に外にでてること、ふだん誰も通らない道が混んでること、みかけない顔をお互い確認して、話をする様子、久しぶりの再会など、ぜんぶ、水郷祭のせいだと思うと、祭りってのはものすごいエネルギーを発してるように思う。一日中、祭りの準備したり、だらだらしたりしてたけど、祭りの様子をみてるだけで、えらい疲れて、一気に夏がはじまった気持ちになる。

フィナーレになる水郷祭の打ち上げ花火は、ものすごい大きくて、距離も近い。毎年みてるのに、毎年感動する。花火が立体でできていることを確認してる。まばたきする間もなくて、ただただ目に焼き付けるみたいに、くいついてみいてる。いろんなカタチの花火があがる中で、心が踊るときは、みんな同じで、こどもがはしゃいだり、大人が思わず声をもらす。最後にみんなで拍手する。今年はともだちが水郷祭の花火の準備にかかわってるので、あの花火の下あたりで、作業着をきたともだちがいることを想う。県内のともだちも遊びにきてた。大阪からきた人もいて、知ってる人が、いろんな場所から、この花火をみてることを想像する。それでも、この花火を知らない人はたくさんいて。この花火がここに毎年あるってことを、知ってることが重要だから、来年はちゃんと準備してお知らせしようと、遠くの人を想った。


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