よそみ余所見

余所見は、見たり聴いたりした事と、それについて考えた事などを書くウェブサイトと紙の雑誌です。

第1号(249版)
2017年10月19日 16時40分33秒 発行

連載記事 

掲載日:2017-07-22 13:32:47

【連載記事】肉を焼いて(山本握微)

肉を焼いて 山本握微

 僕の体重は丁度百キロ。覚えやすいですね。覚えてしまいましたね。どうでもいいことを。どうでもいいというよりむしろネガティブな情報ですが。さて、その見てくれの通り、僕は「食べること」が好き。とは言え、大盛り、とかはあんまりしません。近所の定食屋で注文時「ごはん大盛り無料ですけどどうします?」「普通でいいです」配膳前「ごはんは大盛りでしたっけ?」「普通にしてください」配膳後「ご飯大盛りでーす!」「…………」みたいなことよくあり、その点は誤解されがちです。たまに昼食を他人とともにした時も「そんなんで足りる?」とよく言われます。僕も「こんなに小食なのに何故こんなに太るのだろう?」と考えたこともありますが、話としては単純で、一回辺り摂る量は普通だけれど、間食を沢山する。良くないことです。僕は煙草を吸いませんが、ニコチン中毒者が絶えず煙草を吸う如く、コンビニで巻寿司を買って咥える。チェーンスモーカーならぬ、チェーンイーター。所謂「食中毒」というわけです。所謂食中毒とは意味が違ってきますが。例えお腹が減っていなくても、一服するために、何かを食べる。
 斯くて絶えず小腹を満たそうとするわけですが、この日本において、それはなかなか難しい問題。まあ、コンビニでおにぎりやらサンドイッチやら買うことが多い。しかし、悲しいこと、コンビニの食べ物ってあんまり美味しく無い。味付けとかの話でなく、単に出来合のものばかりだから。出来立てがない。出来立てなら、味付けなんかざっくりでも美味しいはず。でも、コンビニの品質が進化するとしたら味付けの種類ばかり。
 日本には屋台が(普段)無い。出来立てのものを食べようと思ったら、お店に入ってがっつり食べるしか無い。少し食べよう、と思ったら、コンビニの出来合に限る。海外だと、まあこれも地域によりますが、そこら中に屋台があって、現在進行形で焼いたり煮たりしている。それを小銭でポイポイ食べられる。我らが経済大国日本には、それがない。何で!
 あと、僕は見た目通り、「肉」が好きです。鶏肉も、豚肉も、羊肉も。でもやっぱり牛肉が一番好き。そのまんまですが、それは仕方無いこと。たまに食べると「これはやりすぎやろう」という美味さ。豚肉なんかは、ブタミン、とかいって、何か肉だけど栄養も悪くない、みたいな感じありますが、牛肉は圧倒的な美味さと、圧倒的な身体には悪そうな感じ。まあ、駆引きがなくていい。
 しかしじゃ。何やろう、この「牛肉」へのアクセシビリティの悪さ、というのは。焼き鳥は、居酒屋の代名詞じゃないかというほど普及している。あと、例えばコンビニでは「カラアゲくん」みたいに揚げたてが食べられないことも無い。豚肉も、豚肉料理沢山あるから言うまでもない。
 そりゃお金があったら、焼肉屋さんへいく。でも、前述の通り、僕は間食として焼きたての「牛肉」を食べたいのです。
 しかし……無い。出来合のものすら。スーパーやコンビニ行くと、総菜としての、鶏肉味つけたものがある。豚肉もある。しかし、牛肉はない。何故だ。しかし例えば、牛カルビ弁当、なんかはあったりする。別に品質は問わないから、そのカルビ弁当に載っている牛カルビだけ気軽に買えるように売ってくれ。
 後は……たまにだけど、たこ焼き屋さんみたいな店構えで、というか兼用で、ホルモン煮込みを売っている店は、たまにあるな。あれは、数少ない「出来立ての牛肉料理を気軽に間食として食べられる」やつ。でも、部位はホルモンだし、煮込みだし、と少しづつ外してきやがる!
 今のところ、その意味で牛肉を気軽に食べられるのは、僕が知る限り一カ所のみ。道頓堀にある焼肉屋、軒先で牛肉串を売っているところがある。一本三百円。まあ、そも何故牛肉が気軽に売られていないかという点でいえば「牛肉は高いから」なので、これはかなり良心的な値段と思われます。できるじゃん。もっと、牛肉を焼こうぜ、そこら中で。
 そして最近。「立ち食いスタイルでステーキを気軽に安価で提供する新発想の店が人気!」だとか。この件について僕は、非常に怒っています。牛肉を焼いて気軽に安価で提供したら、そりゃ人気出て当然やろ! それを大層に、なーにを今更! で、「おお、そりゃ気付かなかったわ!」と、今は雨後の筍の如く、ステーキ店が多数………。おい、ってなもんや!
(怒りのあまり、その手の店には行ったことありません)


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