よそみ余所見

余所見は、見たり聴いたりした事と、それについて考えた事などを書くウェブサイトと紙の雑誌です。

第1号(249版)
2017年10月19日 16時40分33秒 発行

連載記事 

掲載日:2017-07-26 16:44:56

【連載記事】肉を焼いてってば(山本握微)

肉を焼いてってば 山本握微

 前回記事の続きです。それを書いた直後に盆踊り等に行きました。そこで出会った「肉」についてご紹介致します。
 まずは一枚目の写真。これは阪急宝塚線服部天神駅より西へ伸びる商店街にあったお店。前回の記事でも書いた、軒先で気軽に食べられそうな、ホルモン屋さんですね。今写真を見ると豚足も売っているみたい。と言うか豚専門? こんな店が近所にあればいいのだけど(その日は通りかかっただけです)。

 続きまして二枚目。小学校の校庭で開かれる夏祭り、そこで焼かれる豚肉串です。とてもとてもいいですね。今回は豚ですが、次回は牛でお願いしたい。不思議なことに、他にも屋台は幾つかありましたが、ここと並ぶ「焼そば」屋台の方が圧倒的人気。ふーむ。焼そばもいいけど、やはりダイレクトに豚、肉、串にもっと殺到していいのでは?
 とは言え、こちらも大人気。しかし……豚だから丁寧に焼かないとならない関係もあってか、なかなか列が進まない。並んでいて「もっとまとめて焼いて!」と思う。なんてったって、あなたは豚の肉を焼いているわけでしょう。とうもろこしじゃなくて、肉を。みんなそれ欲しいに決まっているのだから、もっとじゃんじゃん一度に焼くべきだ、と(写真の鉄板部分を見ていただければこの焦燥が伝わるのではないかと思います)。とはいえ、本職の方ではなく、ご近所の方が好意で焼いてくれているもの。文句は言えません(鉄板のスペース配分に理由があるのかもしれません)。しかし、隣では盆踊りが進んでいきます。あんまり好きじゃない「きよしのズンドコ節」が流れるたびに列へ並び直すも大好きな「ズンパ音頭」が流れてまた抜ける、の繰り返し(他の踊っていた人に「あ、帰ってきた」と言われた)。
 かくしていよいよ注文。その前に多少の駆け引きがありましたが。僕の前を並ぶ少年は500円玉を手に持っています。価格は1本200円、3本でお得な500円。そして目の前の鉄板で焼きあがっていそうな豚肉串は、現在5本。僕は勿論3本買う予定(一人で食べる)。目の前の少年は? ……もしありったけの500円を費やして3本買うなら、残りは2本、1本足らないので再び焼き上がりを待たねばならぬ。並んでいる途中、少年のお母さんやってきて「何本買うの?」「う?ん、焼そばは食べたし、もうこの残り500円で3本買おうかな!」。いや確かに、僕もそちらをお勧めしますが……。でも、最終的には少年が注文したのは一本だけ。ごめんね(別に向こうが気を遣ったわけではないでしょうが)。
 かくて三枚目の写真。これがすごいボリューム! 少年、一人で食べるなら一本で正解だったよ。まあ、僕はまだ何も食べてないので。缶ビールも買いました(300円、これで800円というわけで、こんな散財してっから……! でも、この串3本で500円というのは安い)。美味しい! 肉を、塩コショウで味付けして焼けば、斯くの如し。

 そもそも、こうした、「屋台で肉」ってのも、以前は無かったような。まずもって粉物ばかり。まあそもそも利益率が良い、ってことなのでしょう。具だけで売る、みたいな話ですものね。

 変わりまして後日、別のお祭り。これは神社で行われるので本職テキ屋ですが、数は少ない。はしまき、ゲソ焼、焼とうもろこし、カキ氷……うーん、肉は……あ、一軒だけありました! 焼鳥屋が。……鳥かあ……でも美味しそう。一本300円のお祭り値段ですが。
 で、四枚目の写真。塩かタレか選べます。これもなかなかのボリュームです。やっぱり焼きたては美味しい。

 しかし、やっぱり「牛肉」はなかなか無い。うーん……。

 日付を今度は前に戻しまして、園田競馬場の夏祭り。写真を撮るのを忘れましたが、牛肉、ありました! しかも、ステーキです。串焼きでなく、鉄板で焼いたステーキを、スッスッと切って紙皿に出すスタイル。
 「ステーキください」「ハラミステーキかサーロインステーキの二種類あるけど、どっち?」
 ……? よくわかんないけど、語感から考えたらサーロインステーキですよね。同じ価格(500円)だし。ハラミ、って勿論好きですが、赤味でありながら実はホルモンの一種という説も聞いたことあります。やや輪郭が不明な柔らかい歯ごたえ。サーロインステーキかハラミステーキかっつったら、サーロインになりますわな。サーロインの意味知らないけど。
 でも、僕はそれほどグルメなわけではないので、このタイミングで重要なのは、牛肉、って感じ。同じ価格でも、ハラミステーキの方が量が多いのではないかしら。
 「じゃあ……サーロインステーキで……」まあ仕方無い。そんな考え込むわけにはいかないし、ハラミステーキの量が多い保証はないのだから。

 まあ、それにしても。何故、肉は斯くも遠きものなのかしら。価格が高いから、利益率の問題。狂牛病問題、というのがありましたねえ。ありましたというか、当然今もあって、あれどうなったのかしら。以前はもっと、安かったのか。
 あと、煙の問題があるでしょうね。そこら辺で焼くとしたら。牛肉を焼くと、とにかく煙が出る。あれなんで? 単に肉を焼いたらいいってんなら、勿論、自分で焼くのが安上がり、ということでコンロ用の網焼き装置を買い、給湯室で牛肉を焼いたところ、煙がとんでもないことになりました。火災報知器が鳴ってしまう! ということで丁度すっぽりはまる菓子箱を報知器にかぶせたり。とはいえ、煙や匂いどうしようもなく、共同の給湯室で牛肉を焼くのは向いてないと知りました。で、色々工夫をしまして、自室にいながらにして牛肉を焼いてもあんまり問題のない装置を開発しました。装置の仕様自体にはかなり問題がありますが、果たしてどのような装置かお察し下さい。
 誰にも煙で迷惑をかけることない空間で、気兼ねなく思い切り肉を焼きたい……あああああ! 人それバーベキューという……。文化圏が……。まあ面倒ですね。
 中国では牛肉はないですが、羊肉串はそこら中で焼かれています。元はイスラム圏、ウイグル料理(なので羊)、ですが今は中国全土で人気みたい。中華料理といえばラーメンに天津飯!……というのは正にファンタ・チャイナで、中華料理といえば、実は羊肉串。ただこれも、流行り過ぎて煙害がかなり問題となっているみたいです。この羊肉串、日本でも華僑系の中華料理屋で食べることができます。また毎週日曜日、鶴見区と大東市の境界で開かれる中国人朝市では軒先で焼いているので一本百円でもっと気軽に食べることができます。

 しかし、日本人はそもそも牛肉を食べなかった。牛肉を焼く焼肉、それだけでもう隣国韓国料理。牛はいたのか。牛乳も昔は飲まなかったよね。西洋化する前は、牛はただのその辺にいる動物だったのか。でも牛車、ってあったよな。これだけの食材でありながら、長い間ただの友達だったんか……。
 たった今、wikipediaで調べたところ、昔々は牛肉食べてたけど、朝廷やら幕府が農耕に牛を活用するために禁じたのか。それで長らくタブーとなって、明治維新からやっと、という。なるへそ、いやー……現代に生まれて良かった。いや、もうちょっと手前が良かったのか?

 気軽に牛肉を食べられる何かがあったら教えてください。

ホルモン屋さん

豚肉串を焼く。鉄板のスペース配分

豚肉串3本。

焼鳥。


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