テニスコーツ+梅田哲也 in 名古屋 米子匡司 17時40分、二葉ビル着。 梅田くんの展示再訪。しかし、あまりゆっくりと見られなかった。 蚊取り線香が増えている。短い時間にしてはたくさんの来客がある。 18時20分、AT cafe。 テニスコーツは打ち合わせ中、梅田くんは準備中。 会場は地下の真っ白な部屋。角に流し台がある。 風船とファン、ドライヤー、青いマル(○×で答えを教えてくれるドラえもんの道具みたいな)、台車と水槽、まわるスピーカー、愛知トリエンナーレの矢印。 開場は18時30分の予定。ちょっと空気がピリっとしているみたいに感じる。 18時30分開場。 19時25分、会場に戻ってくるとすでに何とない演奏がはじまっていた。 演奏に重ねて、スタッフのアナウンスが入った。 演奏はアンプラグド(大きなアンプを使わずに、楽器から出てくる音だけ)だった。 テニスコーツはキーボード+歌、ギターの編成の2人のグループで、それぞれ一人一人は、できるだけ細い線を描くように演奏しているように聴こえる。音は埋め尽くされなくて、まとまってしまわない。 梅田哲也は扇風機や、照明を演奏している。照明の明滅と同期して、ラジオノイズのような音が鳴る。 2人がある程度の距離を保っていて、そこに加わる梅田哲也にも音楽的な空間は広く残っている。 ライブパフォーマンスとしての軸は、まずは自分たちの曲を演奏するテニスコーツにあって、そこを梅田哲也が撹乱する、という風にも見ようと思えば見える。けれど、もう少し独立した3者のように捉えられると気持ちが良い。 曲が2曲演奏された終わりに、梅田哲也が「ブレーカーを飛ばしちゃった」と言った。そういえば、しばらく前から電気が消えて、ペンライトで影を作ったりしている。 ステージの段差がない会場は、演奏者と観客の精神的な距離が近い。演奏者の空気が途切れずに流れてくる。なんか変な間があって、10分休憩となった。ブレーカーを復帰する。 ステージには色んな要素があって、音はもちろん鳴っているし、歌があるので歌詞もある、色んなオブジェクトが動いている。3人の見た目もある、電気が明滅して影ができる。 どんなライブパフォーマンスでも、ステージにいる人たちの関係が見え隠れする事はあるけれど、今日のパフォーマンスは、ずいぶんはっきりと関係がパフォーマンスの中に乗っていた。 「曲変えてもいいですよ」「それは時間かかるって事ですか?」「いや、そうじゃないけど、もっとノリの良いヤツ」というような会話から関係が音楽に乗る。ステージで見ると,なんかヒソヒソ耳打ちなんかしてると打ち合わせ不足なのかと見えるけれど、会話がパフォーマンスに乗っていると関係も観客に作用する。 梅田くんは大縄跳びをまわしはじめて、テニスコーツ植野隆司さんがギターを弾きながら跳んだ。 良いライブでした。